現場で実際に起きているハラスメントの典型例と企業のリスク

2026/06/08 更新
現場で実際に起きているハラスメント 近年、ハラスメントに対する社会の目は厳しさを増しています。
「うちの会社はアットホームだから大丈夫」「悪気はないから許される」という一昔前の常識は、現代のビジネスシーンでは通用しません。特に、悪意のない「無自覚なハラスメント」が現場のやる気を低下させ、離職や法的トラブルに発展するケースが増えています。
本コラムでは、経営者や人事部の皆様がイメージしやすい、職場で実際に起きているハラスメントの典型的な事例をご紹介します。

ハラスメントの典型例

1. パワーハラスメントの典型例~「指導」と「感情的な叱責」の履き違え

事例:
営業成績が上がらない部下に対し、他の社員もいる前で「やる気がないなら会社を辞めろ」
「小学生でもできるミスをするな」と大声で怒鳴りつける。
解説:
業務上の指導は必要ですが、人格を否定する言葉や、見せしめのような叱責はパワハラに該当します。
近年は、物理的な暴力よりも、言葉による「精神的な攻撃」や、逆に仕事を一切与えない「過小な要求」の相談が増加傾向にあります。

2. セクシャルハラスメント(セクハラ)の典型例~「コミュニケーション」のつもりという勘違い

事例:
懇親会の席で、独身の若手社員に対して「そろそろ結婚しないの?」「いい人紹介しようか」と執拗に尋ねる。また、容姿の変化を褒めたつもりで「最近、雰囲気が大人っぽくなったね」と声をかける。
解説:
発言側に悪気や性的な意図がなくても、受け手が不快感や精神的苦痛を感じればセクハラと判断される可能性が高くなります。プライベートな領域への過度な介入は、職場の人間関係を悪化させる一因です。

3. マタニティハラスメント(マタハラ)の典型例~「気遣い」のつもりがもたらす不利益

事例:
育児休業から復帰した社員に対し、「子育てで大変だろうから」と本人の同意なく、これまでのキャリアとは無関係な単調な業務へ一方的に異動させる。
解説:
良かれと思った「配慮」であっても、本人の意向を無視した業務の削減や、不利益な配置換えはマタハラに該当します。大切なのは、過度な先回りをせず、本人と密にコミュニケーションを取ることです。

企業に求められる対策

企業に求められるハラスメント対策 これら現場のハラスメントを放置すると、貴重な人材の離職、組織の生産性低下、さらには企業の社会的信用失墜など、経営に甚大なダメージを与えます。

ハラスメント防止の第一歩は、管理職を含めた全社員が「何がハラスメントに該当するのか」の基準を正しく理解することです。時代に合わせた適切な「ハラスメント研修」を定期的に実施し、風通しの良い職場環境をつくっていきましょう。

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