対面型研修とオンライン研修の違い
2023/08/09 更新
働き方改革、新型コロナウイルスの影響でオンライン化が進んだ社員研修。研修効果の不安や、設備環境が整っていないなど、実施できていないケースも少なくありません。本コラムでは、オンライン研修の悩みの解決策や注意点をわかりやすくご紹介します。
対面型研修とオンライン研修の違い
対面型研修・・・・・講師と受講者が対面で行う研修。知識、ノウハウの習得だけでなく、グループディスカッションやワークを通じて、受講者同士の人脈形成、職場内のチームビルディング、風土醸成など様々な効果がある。
オンライン研修・・・講師と受講者がWEB会議システムなどを用い、オンライン上で行う研修。インターネット環境、パソコン、WEBカメラ、マイクなど最低限の準備は必要だが、研修会場の準備は不要であり、全国どこからでも参加が可能。移動時間・移動費用も最小限にできる。
上記をふまえ、対面型研修とオンライン研修では大きく分けて2つの違いがあります。
@ 環境
対面型研修では、研修会場、受講者用の机や椅子、研修内容により異なりますが、ホワイトボードやプロジェクター、紙の資料、文房具などが必要となります。
オンライン研修では、1人1台のパソコンは勿論、安定したインターネット環境、WEB会議システム(ZoomやGoogleMeet、Teamsなど。受講するだけであれば無料で利用可能)、WEBカメラとマイクなどが必要となります。
特にオンライン研修で注意が必要なのは、WEBカメラとマイクです。研修当日までに事前にテストをしておくことをお勧めします。
また対面型研修では、特殊な研修でない限り、講師と受講者のみで開催は可能です。
オンライン研修では、インターネットの接続トラブルやWEBカメラ、マイクの不具合が起きた受講者の対応、また、研修効果を高める為にブレイクアウトセッション(オンライン上でグループディスカッションを行う機能)や投票機能(事前にアンケート項目を設定し、リアルタイムに投票、集計を行う機能)を活用する場合はWEB会議システムの操作が必要なのですが、講師一人で全ての対応、操作はできません。解決策として、講師とは別に1〜2人の運営担当者(ホスト)を参加させるのが望ましいです。
オンライン研修を自社で行う場合の準備についてはこちら >
コラム「オンライン研修を自社で実施する際のポイント」
A 集中力
対面型研修では、受講者の表情は勿論、姿勢や仕草、目の動き、メモを取るスピード、メモの内容まで講師は確認することができ、研修の進行や内容をその場でチューニングすることが可能です。受講者も講師がそばにいるので、集中力を保ちながら受講することができます。
一方、オンライン研修では、パソコン画面に映る範囲でしか相手を確認することができない為、表情や雰囲気が読み取りづらく、注意も散漫になりやすいです。例えば、下を向いてメモを取っているように見えても、実際はチャットやメールに返信している可能性もあり、集中力の維持はオンライン研修にとって非常に重要な要素です。
集中力を維持する工夫として、下記5点が挙げられます。
- ・受講環境 : 会議室や個室など研修に集中できる場所で受講
※ホテルのロビーや飲食店など、人通りが多い場所での受講は避ける
- ・研修時間 : 1日3時間程度
※対面型研修よりも短時間で設定。休憩は50分〜60分毎に10分程度取る
- ・プログラム : 双方向性、アウトプット重視
※講師から受講者への一方的な講義は最小限にする
画面共有、チャット、ブレイクアウトセッション等の機能を活用し、双方向での意見交換を促し、研修効果を高めるだけでなく、受講者が飽きないようにする
- ・資料 : シンプルで理解しやすいもの
※フォントやカラー、文字数などに注意。受講者が理解しやすいようにグラフや図解を用いる。事前に紙の資料を配布するなども効果的
- ・リアクション : 身振り手振りといったジェスチャーを用いる
※講師だけではなく、受講者も多め・大きめを意識する
上記のような工夫を行うことで、対面型研修以上の集中力と研修効果が得られることもあります。
その他には、ロールプレイングも取り入れ、実践型のオンライン研修を行うことをお勧めします。
オンライン研修でのコミュニケーションの工夫についてはこちら >
コラム「オンライン研修の効果を高める「コミュニケーション」」