【新人研修担当者向け】OJTの効果的な実施方法とZ世代の新入社員の特徴を解説
2026/06/15 更新

人材育成の重要性が増す一方、新人の育成にかける時間や人員的余裕のなさ、社内のコミュニケーションの希薄化などがあり、新人研修におけるOJTの在り方も変わりつつあります。
本記事では近年のOJTの傾向や効果的な実施方法、失敗例や具体的な実施ステップなど、新人研修でのOJTを成功させるポイントをまとめました。
さらに、Z世代の新入社員への理解を深めるためにZ世代の特徴も紹介しています。Z世代への対応を含めて、自社のOJTの取り組みについて考えていきましょう。
新人研修におけるOJTとは?
多くの企業が新人研修の一環として取り入れているOJTは「On the Job
Training」の略語で、日本語では「職場内訓練」や「実地研修」などと訳されます。新入社員や新規配属の社員などを対象に行われ、実務を通して仕事を学ばせる教育方法です。
OJTでは上司や先輩が教育担当者となり、新人と一緒に働きながら計画されたプログラムに沿って指導します。実際に働きながら学べるため、座学では身に付きにくい実践的なスキルや知識が得られます。
OJTの実施期間
OJTの実施期間は3カ月から1年くらいが一般的とされていますが、1週間程度と短く設定している企業もあります。OJTの期間にばらつきがあるのは、企業によって独り立ちレベルの設定が異なるためです。その他にも、業務の難易度やOJTを受ける新人の習得スピードの違い、会社の状況など、さまざまな要素がOJTの実施期間に影響します。
また、OJTでは上司や先輩が新人の教育担当になるため、教育担当者の業務状況も考慮します。教育担当者の負担があまりにも大きくなってしまう場合は、複数人での支援体制や業務分担の見直しも検討しましょう。
OJTの実施率
近年のOJTの変化
近年、人材不足や人的資本経営の普及によって人材育成の重要性が高まっています。OJTは業務だけでなくビジネスパーソンとしての考え方やスキルを学べる機会であり、効率的な人材育成に役立っています。
労働人口が多くて終身雇用が一般的だった頃は、親密な人間関係を築き、長い目で新人を育成する風潮がありましたが、近年は人材不足や人間関係の希薄さもあり、現代に合ったOJTの在り方が再考されつつあります。また、ベテラン社員の不足もあって教育担当者は入社2〜3年目の若手社員が担当することが多く、教育する側のスキル不足が課題となっています。
その他の研修方法との違い
OJTの対義語にOFF-JTがあります。「OFF The Job Training」の略で、日常の業務外で行われる人材育成方法です。現場から離れて行う研修やセミナーが該当し、座学形式の集団指導で知識を身に付けます。
その他、OJTとよく比較されるものにコーチングやメンタリングがあります。コーチングは相手の目標達成をサポートすることが目的で、対話や質問を繰り返して答えを導きます。もう一方のメンタリングは、目標達成を意図したサポートではなく、仕事やプライベートの悩みなどの相談にのって相手の成長を支援します。
これらは指導する側の「立ち位置」にも違いがあります。OJTは通常「上下関係」で行われますが、コーチングは「対等」、メンタリングは少し先を歩いて導く「斜めの関係」を前提とします。
オープンでフラットな関係性を好むZ世代に対しては、OJT指導においても上下関係を押し付けすぎず、時にはメンターのような斜めの立ち位置を意識して寄り添うことで、より相談しやすい安心感のある環境を作ることができます。
新人研修でOJTを実施する目的
新人研修でOJTを実施する目的は、ただ単に業務を学ばせるためだけではありません。一対一で新人に寄り添った研修が行えるOJTには、さまざまなメリットがあります。ここではOJTを実施する目的について、詳しく説明します。
個人に合わせた効率的な教育・指導の実施
セミナーのように教育担当者一人に対して新人が多数では、一人ひとりに合わせた教育や指導は難しくなります。OJTの場合は基本的に新人と教育担当者を一対一で配置することが多く、その人に合った速度やレベルでの指導が可能です。
新しい職場における不安の解消
新人にとって新しい職場での不安は、慣れない業務だけではありません。新しい人間関係を構築しなければならず、社内の雰囲気や社員間のコミュニケーションに不安を感じている人も多くいます。
OJTは上司や先輩が新人と一緒に業務を行って教育・指導するため、おのずとコミュニケーションをとる機会が発生します。そのため、業務の疑問や人間関係の不安を共有しやすく、解消しやすいといえるでしょう。また、教育担当者とのやりとりから他の社員との交流も生まれやすく、人間関係の輪を広げることで業務での連携もスムーズに行えるようになります。速やかに職場になじめることは仕事上でもプラスに働きます。
新入社員の定着率の向上
近年、新入社員の早期離職が目立ちます。離職の原因は人間関係や仕事が合わない、能力が活かせないなどさまざま挙げられますが、適切なOJTを行えば新入社員の定着率を上げられます。
OJTを実施している企業であれば、新人が人間関係の悩みや業務の疑問、不安などを教育担当者に相談できる環境があります。また、一対一のOJTであれば、新人の能力や特性をきちんと見極められるため、効率よく新人の能力を伸ばせます。場合によっては適性に合った仕事を振り分けることもでき、新人の不安や不満の解消につながります。
教育担当者のスキルアップ
OJTは、新入社員だけでなく、教育担当者のスキルアップにも効果的です。
OJTを実施する際、教育担当者は今まで行ってきた業務を振り返って整理する必要があります。また、自分の経験やノウハウも人が理解できる形に落とし込み、新人が分かるように伝える能力も求められます。指導する側になることで、普段では思いつかない気付きを得られるチャンスとなるのです。
業務に関する指導の他にも、新人とのコミュニケーションや他の社員と新人の架け橋になるなど、人間関係構築についても新たな経験を積む機会が生まれます。仕事や職場と向き合うきっかけとなり、自分自身の仕事に対する姿勢や今後のキャリアを考え直すこともあるでしょう。
OJT実施前に理解しておきたいZ世代の特徴

Z世代とは1990年代後半、狭義では1997年以降に生まれた世代を指します。1997年以降の日本は貧しくはないものの、明るい未来を描きづらい社会になっており、その影響があってかZ世代は比較的現実的な価値観を持っています。そして、物心ついた時にはインターネットやSNS、スマートフォンが身近にあるデジタルネイティブです。
このような背景を持つZ世代には、年配の上司や先輩世代とは異なる特徴があります。教育担当者はOJTを実施する前にしっかりとZ世代の特徴を理解し、上手に付き合うための工夫が必要です。
ここからはZ世代の特徴をまとめてお伝えします。もちろん、人によって気質や性格は異なりますが、世代的な特徴として把握しておきましょう。
オープンでフラットな関係性を好む
SNSの世界は、肩書きではなく横のつながりが基本です。そこに慣れ親しんだZ世代は、年齢や国籍、性別、職種にこだわらず多彩なつながりを持つ傾向にあります。自分の考えを積極的に発信することにも慣れており、職場でもオープンでフラットな関係性を好みます。そのため、職場の人間関係においても昭和的な上下関係を嫌い、ハラスメントにも敏感です。
また、アナログなコミュニケーションを避ける傾向があり、仕事においても「タイムパフォーマンス(タイパ)」を重視し、無駄を嫌います。そのため、人間関係における旧時代的なしきたりや風習を「理解できない」と感じている人は多いようです。
身近な人に対する貢献意識が高い
Z世代の新入社員の多くは、身近な人やチームに対して貢献意識が高い傾向にあります。社会貢献よりも、まずは目の前のプライベートや周囲の環境を大切にし、無理のない範囲で心地よく働きたいと考える人も少なくありません。仕事で達成感を得ることだけでなく居心地の良さも大切にしており、働く姿勢は一緒に仕事をする人との関係性によっても左右されます。
こうした背景から、信頼できる上司や先輩、同僚との関係性が築けている場合には、高いモチベーションを発揮しやすくなります。一方で、人間関係への不安が大きい環境では、本来の力を十分に発揮できないこともあります。
分からないことはすぐに検索する
デジタルネイティブであるZ世代は、インターネットやSNSを活用して情報収集することに慣れています。検索能力に長けており、上司や先輩に聞いたり自分で考えたりするよりもインターネットで検索する方が素早く答えに辿り着けると考えるからです。
そのため、自分で答えを考え出すことや検索しても分からないような問題への対応を苦手とします。しかし、日常的にインターネット上のさまざまな情報に触れているため、検索して情報収集し、まとめることは得意です。
協調性が高い反面親密な関係を避ける
デジタルネイティブなZ世代は、SNSでの炎上トラブルなどを目にしてきたこともあり、情報流出のリスクをよく理解しています。そのため、争いごとを避け、職場でも必要以上に情報や感情をオープンにしない傾向にあります。情報の使い分けも上手で、シチュエーションやツールごとに目的や自分の立ち位置、情報の深さ、話題の範囲、バランスなどを瞬時に自分の中で設定してコミュニケーションを図ります。
また、Z世代は中距離的なコミュニケーションを好むため、仕事上で仲良く話していてもそれ以上親密な関係になりたいとはあまり考えていません。人を深く理解して絆を深めようとはしない代わりに、人当たりがよく協調性が高い人が多いのも特徴です。
プレッシャーや威圧感を感じると能力を十分に発揮できない
Z世代は失敗や叱責されることを恐れる傾向にあり、上司や先輩がプレッシャーをかけたり威圧的な態度をとったりすると萎縮してしまいます。周りが特に期待していなくても、職場の雰囲気からプレッシャーを感じていることもあります。
一度相手のことを怖いと感じてしまうと業務上の相談や質問を躊躇するようになり、能力を十分に発揮できなくなってしまいます。上司や先輩に激しく叱責されると心が折れて離職してしまうことも少なくないため、Z世代に注意・指導する際には上からではなく寄り添うことが大切になります。
目立つことを好まない
Z世代はコミュニティ内の協調性を重視し、その他大勢に溶け込んでいることに安心感を得ます。悪目立ちしたくないという気持ちが強く、人前で叱られるのも褒められるのも得意ではありません。そのため、少し前に推奨されていた「褒めて伸ばす」という方法は、効果がない場合もあります。むしろ褒められることをプレッシャーに感じる人も多いようです。
また、周囲からの見え方を慎重に見極める傾向もあります。例えば、会議やセミナーなど大勢が集まる場では、後ろや端の席などなるべく目立たない席を選び、自ら積極的に主張することには控えめです。
新人研修のOJTが失敗するよくある原因
OJTを実施している企業は多くありますが、方法や社内環境、教育担当者の問題など、いろいろな原因でうまくいかないケースもあるようです。 ここでは新人研修のOJTが失敗する原因について見ていきましょう。
新入社員の特徴や考え方を理解していない
新人研修でOJTを行う際には、イマドキの若者であるZ世代の特徴や考え方を理解してから教育・指導の方向性を決定しましょう。相手のことを理解しようとせずにただ熱心に指導するのは効果的とはいえません。先輩や上司の熱心な気持ちを「圧」だと感じるケースも多いため、やる気や主体性を奪う原因になることがあります。
やる気をアップさせる接し方や教え方、Z世代が好む人間関係など、新入社員に受け入れてもらえなければ、離職リスクは高まるでしょう。
教育にかける時間が短い
教育担当者は自分の業務を行いながらOJTを実施しているため、自身の業務で忙しいと新人の教育・指導に充てる時間を十分に取れません。教育担当者の不在が多いと新人が分からない時に質問したり相談したりすることができず、放置されていると感じてしまうため注意しましょう。
OJT期間中は教育担当者の負担を軽減するために上司が他の社員に業務を振り分ける必要があります。業務の振り分けが行われていないと、教育担当者がOJTに専念できず新人教育の質を下げることにつながります。OJTにおける教育時間の確保は、上司と教育担当者両方の努力が必要です。
教育担当者のスキル・経験が不足している
近年のOJTでは入社2〜3年の若手社員が教育担当者になることが多く、新人を教育できるほど教育担当者自身が成長できていないケースがあります。多くの企業で教育担当者の指導者としてのスキルや経験の不足が問題になっています。
教育担当者の経験不足は経験を積むしか方法がありませんが、スキル不足は改善できます。例えば、スキル不足を補うためにOJT実施前に指導者としての訓練を受ける方法があります。社内に先輩の指導者がいる場合には、OJTの注意点やポイントをレクチャーしてもらうのもよいでしょう。
コミュニケーションが不足している
OJTでは教育担当者と新入社員、管理職と教育担当者のコミュニケーションを活性化させることが重要です。それぞれの間でコミュニケーションが不足していると、人間関係が構築できなかったり要点を伝えきれなかったりと、さまざまな不具合が生じます。
近年はテレワークの普及もあり、社員同士の人間関係が希薄になってきています。特に教育担当者と新入社員の関係性が希薄だと「放置されているのでは」と不安になってしまうため、OJTに関わる社員はコミュニケーションを密にするよう心がけましょう。
社内における新人研修の重要度が低い
OJTを行う際には職場や部署全体の協力が必要です。社内において新人研修の重要度が低いと、周りからの協力が得られず教育担当者だけの負担が増えてしまいます。そもそも社内全体で育てるという意識が低いケースも多く、新入社員を効率的に教育する環境が整っているとはいえません。
会社全体で人材育成に対する優先度を上げるため、OJTの重要性を社内に周知しましょう。人材育成の目標も共有して、教育担当者だけでなく周りの社員がサポートできる体制を作ることが大切です。
反復的・段階的な教育が行えていない
OJTを実施しても、新入社員がすぐに実務をこなせるようになるには時間がかかります。教育担当者にとっては慣れた業務であっても、新入社員には不慣れなことがたくさんあります。業務を一気に教えるような詰め込み過ぎの教育は避けてください。繰り返し、段階的に教えることが重要です。
新入社員に反復的・段階的な教育が行えていないと業務が身に付きにくく、かえって非効率になってしまいます。新入社員の理解度をチェックしながら、丁寧に進めていきましょう。
マニュアルがない
日常業務の中にはマニュアル化されていない業務がたくさんあります。職場のルールや業務に慣れていない新入社員にとっては、マニュアルのない業務を口頭だけで説明されても理解・習得しにくいでしょう。
マニュアルがないと分からないことを自分で調べることができず、教育担当者に何度も質問をすることになります。質問が増えてしまうのは、新入社員と教育担当者のどちらにとっても負担です。質問しづらくなり、正しい手順が分からないまま新入社員が誤った手順で業務を行ってしまう可能性もあるため、マニュアルを用意したり説明方法を工夫したりするようにしましょう。
OJTを新人研修で効率的に実施するときの4ステップ

新人研修のOJTは効率性を重視すると失敗しにくくなります。
- Step@ 新人研修の目標を明確にしてから計画する
- StepA 実際に業務に取り組む
- StepB 評価とフィードバックを行う
- StepC 課題の解決策を考えさせる
上記の4ステップでOJTを行うことを教育担当者と新入社員が共有認識し、同じ目標に向けて実行していきましょう。
Step@ 新人研修の目標を明確にしてから計画する
OJTを効率的に進めるためには、新入社員が研修後にどのような状態になっているのが理想的なのか教育担当者と上司が共通認識を持つことが大切です。さらに、社内全体にも目標を周知して、他の社員が教育担当者と新入社員をサポートするような雰囲気づくりを心がけましょう。
OJTの目標を明確にすると、研修を受ける当人である新入社員も独り立ちした時のイメージがしやすく、目的意識を持ちやすくなります。
このように目標を明確に設定して独り立ちの基準を決めてから、新入社員一人ひとりに合わせた研修を計画しましょう。
StepA 実際に業務に取り組む
研修の計画を立てたら実際に業務に取り組みます。まずは教育担当者が新入社員に手本を見せて、業務の流れやポイントなどを把握してもらいましょう。この時に業務手順だけでなくなぜこの作業が必要なのかまで丁寧に説明すると、より理解しやすくなります。
実際に新入社員にも業務に取り組んでもらい、その際の反応も細やかにチェックします。「どのくらい理解できているか」「疑問はないか」など、新入社員に寄り添いながら進めてください。ただし、教育担当者が口を挟みすぎたり手伝いすぎたりすると習得の妨げになるため、基本的には新入社員に考えて行動してもらうようにしましょう。
StepB 評価とフィードバックを行う
実際に業務を行いながら、報告・連絡・相談のタイミングや内容が適切かどうかもチェックしましょう。業務を振り返り、できたこと(良かった点)とできなかったこと(改善点)を評価し、具体的にフィードバックします。
評価を伝える際は、「継続すること(Keep)」「改善すること(Problem)」「次に挑戦すること(Try)」の3つの要素を意識すると、相手も次に取るべき行動が明確になります。
また、できたことをただ伝えるのではなく、成功した理由までを把握させるようにしましょう。なぜ成功したのかを新入社員が理解することで、一度した成功をその後も再現できるようになります。
新入社員の特徴を踏まえて、フィードバックの雰囲気づくりや伝え方を工夫してください。上から目線、一方的という印象を与えないようにフラットでポジティブに行うことがポイントです。小さな成果や前進をこまめに伝えることで、新入社員は自分の成長を実感することができます。
StepC 課題の解決策を考えさせる
フィードバックをしたら、新入社員にどこを改善すると成長につながるのか自分で考えさせます。教育担当者が課題を提示するのではなく、本人に考えさせることが大切です。自分自身で課題を見つけて解決策を考えるプロセスが新入社員の主体性を育みます。
その際、本人に考えさせるからといって放置するのはNGです。教育担当者は答えを出すためのサポートをしましょう。課題自体が的外れな場合もあるため、教育担当者や上司がOJTの過程を共有しながら、きちんと目標を達成できる課題なのかを見極めてサポートしてください。
OJTを成功させるためのポイントは?
OJTを効率的に実施するためには、教育担当者に対するサポートや適切な教育方法の見極めなどが重要です。OJTを成功させるにはどのようなポイントがあるのか、しっかり押さえておきましょう。
教育担当者に丸投げしない
教育担当者がOJTだけに専念できれば負担は大きくなりませんが、多くの企業で教育担当者は自分の業務に加えてOJTを行っています。OJTを教育担当者に丸投げするのは負担を増やすだけなので控えましょう。中には負担が大き過ぎてプレッシャーに押し潰されてしまう人もいます。
上司や人事部は教育担当者が困っている時に話を聞いたり業務を代わったりできる社員を複数配置しておくようにしましょう。一人で抱え込ませないことが大切です。
その他の研修・教育手法と併用する
新人の育成にはOJTだけでなく、OFF-JTやe-ラーニングも取り入れることでプラスの効果が得られます。
OJTと比較すると、OFF-JTは組織の理念やルールなど座学による知識が学びやすく、同じ立場の人が集まるため仲間意識が生まれやすい環境にあります。互いに切磋してスキルや知識を身に付けやすいでしょう。e-ラーニングはインターネットで受けられる教育プログラムです。時間や場所も自由で、OJTやOFF-JTだけでは十分に理解できなかったところを復習できます。
OJTで教育する業務を絞る
新入社員が覚えなければならない業務の中にはOJTに適さない作業もあります。
OJTに適している作業は誰が教えても同じように伝わり、マニュアル化しやすい作業です。反対に、教える人によって伝わり方が大きく異なるような作業や実務だけでは身に付きにくいスキルの取得はOJTとは異なる教育方法を併用する必要があります。
効率的に新人教育するためにも、OJTに適している作業と適さない作業を最初にしっかり分別してOJTで教育する業務を絞りましょう。
業務の「目的」と自身の「ありたい姿」をリンクさせる
「ただ指示されたからやる」のではなく、「なぜこの作業が必要なのか」「この仕事が誰の役に立つのか」という目的(根拠)を明確に伝えないとモチベーションが上がりません。
また、出世よりも「どこでも通用する専門性」を求める傾向が強いため、OJTを通じて「将来どのようなビジネスパーソンになりたいか(ありたい姿)」を一緒に設定してあげることが大切です。日々の業務が自身のキャリアビジョンにどう繋がっているのかを理解させることで、主体性を引き出すことができます。
専任のメンターを配置して傾聴を心がける
業務を直接教えるOJT担当者とは別に、斜めの関係からサポートする「メンター」を一人ひとりにつけることも効果的です。
繊細でプレッシャーを感じやすいZ世代から信頼を得るには、否定せずにじっくりと話を聴く「傾聴力」が欠かせません。業務の進捗だけでなく、悩みや不安を安心して相談できる体制を組織全体で作ることで、早期離職を防ぐことができます。
教育担当者の指導力を底上げする「OJT研修」の実施
OJTの成否は、教育担当者の指導スキルに大きく左右されます。担当者によって教え方やフィードバックの質にばらつきが出ないよう、OJTを実施する側に対して「OJT研修」を行う企業が増えています。計画的なOJT研修は、以下の3ステップで行うのが効果的です。
●「初めて」のOJT研修(導入時)
褒め方、叱り方、報連相の基本など、指導者としての心構えや基本的なコミュニケーションスキルを学びます。
●「フォローアップ」のOJT研修(中間時)
OJT開始から3〜6カ月後に実施し、これまでの指導を振り返ります。関係構築やフィードバックの質を高め、新人のモチベーション低下を防ぎます。
●「期末の振り返り」のOJT研修(年度末)
1年間のOJTでの成功例や失敗例を共有し、次年度の担当者への引き継ぎや、自社独自のOJTマニュアルのアップデートに活かします。
指導する側も「初めて」であることが多いため、手探りでOJTを任せるのではなく、体系的な指導スキルを学ぶ機会を設けることが、結果的に組織全体の育成力向上につながります。
まとめ
OJTの在り方が変化しつつある近年では、いかに効率的にOJTを実施できるかが新人をビジネスパーソンへと育てる大きなカギとなります。OJTの実施には現場の協力が不可欠であるため、教育担当者はもちろん他の社員たちも新入社員の特徴を理解して適切にサポートすることが大切です。
今回紹介した失敗例や実施のステップ、ポイントなどを参考にしながら、より効果的なOJTを計画しましょう。
それでもなかなかうまくいかない場合は、OJTに特化した企業向けのプログラムに参加するのもおすすめです。
アイルキャリアカレッジのプログラムでは、教育担当者を対象にOJTを成功させるノウハウをワークショップ形式で学びます。新人の視点で考える教育担当者の役割や上司・先輩としての役割認識、OJT実践のノウハウなど、充実したカリキュラムが用意されており、1日でしっかり学べます。自社のOJT制度の見直しや、新入社員の教育に課題を感じている方は、1名からでも受講が可能なのでぜひお問合せください。
OJT研修
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