新入社員に対するオンボーディングの重要性│新人研修コラム

オンボーディング（onboarding）は、職場環境や業務に適応し、スムーズに仕事をスタートできるようサポートするプロセスです。オンボーディングは、新入社員の定着率や仕事のパフォーマンスに大きな影響を与えるため、計画的に行うことが重要です。

新入社員のオンボーディングを疎かにすると、職場環境や業務内容に馴染めず、早期離職の原因となり、新入社員だけでなく、会社・組織、配属予定のチームにとってもマイナス要因となります。採用コストも無駄になり、会社の業績の悪化にもつながります。

また、業務に必要な知識やスキルが習得出来ない、人間関係が構築出来ないなど、パフォーマンスが向上しない要因にもなります。周囲との関係性が構築できず、孤立感を感じさせてしまい、モチベーション低下にもつながります。
離職率が向上することで、優秀な人材が採用出来ないなど様々な影響があり、新入社員に対するオンボーディングの重要性は非常に高いです。
本コラムでは、新入社員へのオンボーディングの主要なステップをご紹介します。

パソコンや個人アカウント（メールや社内システム）、デスクや備品といった業務上、必要なデバイスやツール、環境を事前準備します。また、雇用契約書や福利厚生に関する資料など、書類についても漏れがないように準備しておきましょう。

会社・組織のミッション、ビジョン、バリューといったＭＶＶを共有し、会社・組織の一員であることを意識させる。また、社会人と学生の違いや会社の利益、顧客との関係性など、上司と部下の関係性など、一人の社会人として自律させるための指導、教育が非常に重要です。

業務の概要説明、配属先や配属先以外の部署の仕事内容やその関りを理解させましょう。業務や職場環境、人間関係などの相談相手となる先輩社員やメンターなどを割り当てるのも効果的です。

職種に必要な業務スキルや業務知識を習得させる研修を実施する。ビジネスマナーやEメールの書き方、電話応対の仕方など、社会人としての常識となるスキルは必須です。また、コンプライアンスやセキュリティに関連する研修も非常に重要です。

上司や先輩社員、メンターが定期的な面談を実施し、短期的、長期的な目標設定の支援を行いましょう。目標に対しての進捗の把握、結果に対してのフィードバックなども定期的に実施しましょう。また、業務的なことだけでなく、新入社員に配慮は必要ですが、悩みや不安を解消してあげられるように、相談に乗ってあげるなど、コミュニケーションをしっかりと取ってあげましょう。

半年、1年後にこれまでの社会人生活の振り返りや習得したスキルや知識の整理、中長期的な目標やキャリアビジョンについての話し合いの場を設けましょう。業務に慣れてくるタイミングでもあるので、新たなスキルや知識を習得できる学びの機会を提供するのもモチベーション向上につながり、非常に効果的です。また、同時期に入社した社員同士の交流も様々な刺激になり、効果的な場合があります。

新入社員へのオンボーディングは単なる「入社手続き」ではなく、新入社員が会社の一員として早期に成長するための重要なプロセスです。適切に実施することで、離職率の低下や生産性の向上につながるため、会社・組織として計画的に取り組みましょう。